このページでは、ウォータージェット工法の基本的な流れについて紹介しています。比較的特殊な工法になるので、どんな点に気を付ける必要があるかなど、事前に確認しておきましょう。
ウォータージェット工法で作業をするのであれば、現地調査や事前の打ち合わせが重要になります。工期や施工対象物の状況、施工品質の確認などを細かくすり合わせておくことが、工期通りに作業を進めていくために必要です。
ウォータージェット工法で作業をする前には、まず施工区画の安全確認をしていきます。ウォータージェット工法では超高圧の水を噴射して施工をするわけですが、万が一誤射してしまった場合に被害が出やすい状況だと、リスクが大きくなります。しっかりとしたスペースが確保されているか、養生をきちんと行っているかなど、現場の環境を確かめて行くことが重要です。施工業者によっては、養生からサポートしてくれるところもあります。
現場に関しては、施工をするスペースに加えて、ポンプ車や吸引車、散水車といった工事車両を配置する場所の確保も必要になります。また、ポンプ車から施工場所まで超高圧水を通水させるためのホースを通す空間も確保しなければなりません。ホースを通す場所に関しては、万が一ホースが破損してしまったときのことも考え、被害が起きない、起きにくいようなスペースを確保する必要があります。
その他にも、足場や騒音対策、施工者の安全措置なども考えなければなりません。
施工を始める際、開始初日であれば、現場の調査や打ち合わせを元に、施工場所が正しく確保されているかどうかの確認を行っていきます。また、超高圧水を通すホースの設置場所なども合わせてチェックしていきましょう。作業を始めた2日目以降も、毎日施工内容の確認と危険箇所はチェックする必要があります。
ウォータージェット工法において、作業員にはそれぞれ、「ガンマン(ノズルマン)」「オペレーター」「スイッチマン」という役割が割り当てられます。
「ガンマン(ノズルマン)」は、実際の作業を担当する役割を担います。施工区画で作業を行うのは、基本的には「ガンマン(ノズルマン)」のみとなります。あまり多くの人が現場に入ると、それだけ事故の元となりかねないからです。
「スイッチマン」は、超高圧水の噴射スイッチの操作を担います。施工区画の近くで機械を扱い、作業の進行状況や安全確認などを適宜行いつつ、「ガンマン(ノズルマン)」と連係して作業を進めていきます。
「オペレーター」は、ポンプの稼働を管理する役割を担います。ポンプのそばで機械を扱い、施工に必要な圧力や使用する水の管理などを行い、作業を円滑に進めていくためのサポートを行っていきます。
これらの役割は、専任、あるいは作業員同士のローテーションで決定していきます。
作業を行う前には、まず段取りや通水確認を行います。作業の進め方などを共有した後、ポンプ車から施工現場まで超高圧水専用ホースをつなげます。その際は安全に配慮すると共に、ホース自体にも養生を行っていき、できる限り事故が起きないように配慮していきます。
超高圧水専用ホースを設置した後は、使用する機材を取り付ける前に通水の確認を行います。きちんと通水していることが確認できたら、機械を取り付けます。
安全対策は、現場ももちろんですが、作業員も作業に取りかかる際にはしっかりと保護具を装着して対応しなければなりません。超高圧水が万が一体に当たってしまうと、人体を容易に貫通し、壊死させてしまいます。人命に直結しますので、保護具の装着に関しては徹底しなければなりません。
また作業時には水蒸気が発生したり、加工物の破片が飛散したりするので、そのようなものからも体を守れるよう、作業員は重装備をする必要があるでしょう。
安全対策がしっかりと行われ、作業準備が完了したら、実際の作業を行っていきます。
作業が終わったら、予定通りに作業が進行したかを元請けの会社が確認します。もし追加の作業などがあるのであれば適宜対応し、なければその日の作業は終了。完結したのであれば、現場から機材を撤収していきます。
撤収時には、ウォータージェット工法に必要な機材をしっかりと回収し、現場を元の状態に戻します。飛び散った破片なども、きれいに掃除をしていきましょう。
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ウォータージェット工法は利便性が高い反面、作業時の危険度なども比較的高くなっています。ノウハウのない業者がいきなり導入して事故を起こしてしまうと大変なことになるので、もしウォータージェット工法での作業を検討しているのであれば、自社だけで行わず、専門業者に依頼をすることをおすすめします。
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